癒しの君と炎の王~炎の王は癒しの娘を溺愛中~
「ソフィア、どれでも好きな物を選んで。プレゼントするよ。」

ロエルは後ろからソフィアの耳ににそっと囁いた。

「えっ?」

ソフィアはびっくりして振り返ると、ロエルの顔が至近距離にあり、さらに驚いた。

ソフィアは動揺しながら、

「も、もらう理由がないわ。」

と、恐縮した。

「元気になったお祝いと、あの時ソフィアを守れなかったお詫びだ。」

「そんな、ロエルは悪くないわ。」

と、問答していると、店主の奥さんが、

「男に恥をかかせちゃだめよ。甘えときなさい。」

と、ソフィアに小声で話してきた。続けて奧さんは、

「値段が気になるなら、こっちの髪留めはどうかしら?」

と、髪留めなどが置かれている机に案内してくれた。

「あっ!これ、薔薇ね!」

たくさん置かれている髪留めの中から、薔薇の細工が施された髪留めに目が止まった。
ソフィアが手に取って眺めていると、
奥さんが、

「着けてみるかい?」

と言って、ソフィアの手から髪留めを取ると、ソフィアの金色の波打つ髪に着けてくれた。

「よく似合ってるよ!」

と言って奧さんは鏡でソフィアにも見せてくれた。その様子を見て、

「ほんとだ、よく似合ってる。」

と、ロエルが言うと、ソフィアは頬を赤らめ、慌てて髪留めを外した。

「でも、やっぱり貰うわけには…。」

「これ、包んでください。」

ソフィアの言葉を遮り、ロエルは、袋から銀貨3枚を出し、髪留めを購入した。
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