【12/18番外編更新】あまやかしても、いいですか?【完】
なつかしい。その日はじめてブスと言われたから、すごく驚いたことを覚えている。
壮亮も、自分で言っておきながら、ひどく驚いた顔をしていた。
「みんな、かわいいって言ってくれる人ばっかりで、気づくのが遅れるところでした」
壮亮のことを話し終えるのと一緒に、ようやくご飯を食べ終えた。両手を合わせて「ごちそうさまでした」と言えば、遼雅さんも同じように手を合わせて「今日もおいしかったです」と笑ってくれる。
どうしてこんなにも、すてきなのだろうか。
考えすぎると好きがいっぱいになりそうだから、気づかないふりをしてみた。
一緒にキッチンに戻って、遼雅さんがお皿を洗ってくれるのを見ながら、布巾を握って隣に立った。万全の準備をしている私を笑って、遼雅さんが名前を呼んでくれる。
「柚葉さん」
「はい?」
「すこし考えたけど、柚葉さんはやっぱりかわいいと思う」
「ええ?」
「たぶん、天真爛漫な柚葉さんは、そのままだと、どんな男でも惚れてしまっただろうから、柚葉さんのかわいい表情を隠したがる峯田さんの気持ちも少しわかる気がする」
「そんなことは」
何かおかしな勘違いをさせてしまった。
誤解を解こうとしているのに、洗い終えたお皿を渡されて、受け取っている間にもう一度遼雅さんが口を開いてしまった。
壮亮は、そういうつもりは全くなかったように思うのだけれども。
「最近、俺と二人の時は、たくさん笑ってくれるようになったよね」
「あ、え……、そう、ですか?」
壮亮も、自分で言っておきながら、ひどく驚いた顔をしていた。
「みんな、かわいいって言ってくれる人ばっかりで、気づくのが遅れるところでした」
壮亮のことを話し終えるのと一緒に、ようやくご飯を食べ終えた。両手を合わせて「ごちそうさまでした」と言えば、遼雅さんも同じように手を合わせて「今日もおいしかったです」と笑ってくれる。
どうしてこんなにも、すてきなのだろうか。
考えすぎると好きがいっぱいになりそうだから、気づかないふりをしてみた。
一緒にキッチンに戻って、遼雅さんがお皿を洗ってくれるのを見ながら、布巾を握って隣に立った。万全の準備をしている私を笑って、遼雅さんが名前を呼んでくれる。
「柚葉さん」
「はい?」
「すこし考えたけど、柚葉さんはやっぱりかわいいと思う」
「ええ?」
「たぶん、天真爛漫な柚葉さんは、そのままだと、どんな男でも惚れてしまっただろうから、柚葉さんのかわいい表情を隠したがる峯田さんの気持ちも少しわかる気がする」
「そんなことは」
何かおかしな勘違いをさせてしまった。
誤解を解こうとしているのに、洗い終えたお皿を渡されて、受け取っている間にもう一度遼雅さんが口を開いてしまった。
壮亮は、そういうつもりは全くなかったように思うのだけれども。
「最近、俺と二人の時は、たくさん笑ってくれるようになったよね」
「あ、え……、そう、ですか?」