半妖の狐耳付きあやかし令嬢の婚約事情 ~いずれ王子(最強魔法使い)に婚約破棄をつきつけます!~
リリアは、これで話は終わり、といわんばかりにプラチナブロンドの髪を払った。
だが、カマルは諦めなかった。彼女が歩き出す前にと、あわあわとその場でぐるぐる歩き回って必死に考える。一部の生徒達が、また新たに悶絶していた。
その時、彼が閃いた顔で「あ!」と大きな声を上げた。
「相手が人間がいいというのなら、姫様の好みな人間の男を捜してあげますから!」
くるりと振り返ったカマルが、『任せてください』的な仕草をする。
「え」
リリアは嫌な予感がした。そもそも、自分が恋愛小説を読んでうっとりしているだとか、憧れのシチュエーションを楽しんでいるだとか、絶対に知られたくないことで――。
そう思っていると、唐突にカマルが動き出した。
とことこと小走りで移動するのを見て、リリアは慌てた。
「あっ、ちょっと待って!」
焦って声をかけるも間に合わなかった。パッとどこかへ目を留めたかと思ったら、カマルがピンときた様子で、人混みの中に勢いよく突っ込んだ。
だが、カマルは諦めなかった。彼女が歩き出す前にと、あわあわとその場でぐるぐる歩き回って必死に考える。一部の生徒達が、また新たに悶絶していた。
その時、彼が閃いた顔で「あ!」と大きな声を上げた。
「相手が人間がいいというのなら、姫様の好みな人間の男を捜してあげますから!」
くるりと振り返ったカマルが、『任せてください』的な仕草をする。
「え」
リリアは嫌な予感がした。そもそも、自分が恋愛小説を読んでうっとりしているだとか、憧れのシチュエーションを楽しんでいるだとか、絶対に知られたくないことで――。
そう思っていると、唐突にカマルが動き出した。
とことこと小走りで移動するのを見て、リリアは慌てた。
「あっ、ちょっと待って!」
焦って声をかけるも間に合わなかった。パッとどこかへ目を留めたかと思ったら、カマルがピンときた様子で、人混みの中に勢いよく突っ込んだ。