半妖の狐耳付きあやかし令嬢の婚約事情 ~いずれ王子(最強魔法使い)に婚約破棄をつきつけます!~
最悪だ。あの場にいた全員に、自分が恋愛小説で激推しのタイプが知られてしまった。
「もうっ、なんでこんなことになるのよ――――っ!」
飛んで屋敷まで一直線に帰ったリリアは、自室のベッドに顔を埋めて、反省(?)中だった。あんな動揺なんて、これまで見せたことないのに、一生の不覚だ。
そのそばで、引き寄せた椅子に腰掛けて、アサギが相手をしている。
「唐突な発言だったようですし、小説の好みのヒーローである、と正確に知られたわけでもないかと」
「いたたたたっ、痛いですアサギ様!」
はぁ、と溜息を吐くアサギは、その膝の上に狸姿のカマルを乗せて、無駄に伸びるほっぺたをぎゅうぎゅうにつまんで引っ張っていた。
「そもそも、あなたは、なんでまた本来の狸の姿で行ったんです? そのせいで、余計に目立ったんですよ」
「人間に化けるのを忘れてて」
「バカですね」
「痛い痛い!」
ぎゃあぎゃあカマルが騒ぐ。
リリアは、ベッドに顔を押し付けたまま、くぐもった呻きを上げた。
「もう学院に顔を出せない……絶対後ろ指を差される……」
「もうっ、なんでこんなことになるのよ――――っ!」
飛んで屋敷まで一直線に帰ったリリアは、自室のベッドに顔を埋めて、反省(?)中だった。あんな動揺なんて、これまで見せたことないのに、一生の不覚だ。
そのそばで、引き寄せた椅子に腰掛けて、アサギが相手をしている。
「唐突な発言だったようですし、小説の好みのヒーローである、と正確に知られたわけでもないかと」
「いたたたたっ、痛いですアサギ様!」
はぁ、と溜息を吐くアサギは、その膝の上に狸姿のカマルを乗せて、無駄に伸びるほっぺたをぎゅうぎゅうにつまんで引っ張っていた。
「そもそも、あなたは、なんでまた本来の狸の姿で行ったんです? そのせいで、余計に目立ったんですよ」
「人間に化けるのを忘れてて」
「バカですね」
「痛い痛い!」
ぎゃあぎゃあカマルが騒ぐ。
リリアは、ベッドに顔を押し付けたまま、くぐもった呻きを上げた。
「もう学院に顔を出せない……絶対後ろ指を差される……」