半妖の狐耳付きあやかし令嬢の婚約事情 ~いずれ王子(最強魔法使い)に婚約破棄をつきつけます!~
「ちょ、待って、落ちいてください」
フィンは狼狽えて言った。
リリアの体から、パリパリッと不穏な音を立てて、放電が起こり始めていた。
もともと完全にコントロールできていないうえ、ほんの少し前に放電期が終わったばかりだ。昨日、カマルに雷撃を落とした時のような惨状が予想された。
――それを阻止するため、忙しいアサギに代わって、フィンがいる。
令嬢達が、危険であると察知したのか逃げ出した。先頭にいた美少女を呼んで、腕を取って引っ張る。
「アグスティーナ様っ、こちらへ」
「え、えぇ、分かっておりますわ」
ぱたぱたと、彼女達の姿が向こうの生徒たちに紛れていく。なんだなんだと集まって観察していた令嬢令息達も、こちらを見てまずいと思ったのか、すぐ後退し始めた。
逃げるくらいなら、しっかり最後まで相手しなさいよ。
文句も言ったうえで、力でもぶつかってくるサイラスの方がマシだ。
――あいつに嫌味を言われる方が、何倍もいい。
リリアはどうしてか、そんなことまで思ってしまった。サイラスと口喧嘩している時には感じなかった、強い苛立ちを覚えた。
フィンは狼狽えて言った。
リリアの体から、パリパリッと不穏な音を立てて、放電が起こり始めていた。
もともと完全にコントロールできていないうえ、ほんの少し前に放電期が終わったばかりだ。昨日、カマルに雷撃を落とした時のような惨状が予想された。
――それを阻止するため、忙しいアサギに代わって、フィンがいる。
令嬢達が、危険であると察知したのか逃げ出した。先頭にいた美少女を呼んで、腕を取って引っ張る。
「アグスティーナ様っ、こちらへ」
「え、えぇ、分かっておりますわ」
ぱたぱたと、彼女達の姿が向こうの生徒たちに紛れていく。なんだなんだと集まって観察していた令嬢令息達も、こちらを見てまずいと思ったのか、すぐ後退し始めた。
逃げるくらいなら、しっかり最後まで相手しなさいよ。
文句も言ったうえで、力でもぶつかってくるサイラスの方がマシだ。
――あいつに嫌味を言われる方が、何倍もいい。
リリアはどうしてか、そんなことまで思ってしまった。サイラスと口喧嘩している時には感じなかった、強い苛立ちを覚えた。