半妖の狐耳付きあやかし令嬢の婚約事情 ~いずれ王子(最強魔法使い)に婚約破棄をつきつけます!~
 ――手紙を送った日の翌日。

 リリアは、またしても先日を彷彿とさせる感じで、自室のベッドに転がっていた。朝食が終わったあとで、父に休むことを伝えていったん戻ったのだ。

「はぁ……なんか、色々終わったんだなぁって思ったら、やる気が出ないわ……」

 もう、全部しなくていいんだ。婚約者として何かを言われて我慢することも、パートナー参加の招待状の一部に、渋々参加しておくかということも、考えなくていい――。

 一気にたくさんの義務から解放された感じで、ぼーっとした。

「今日、朝に一個だけ授業が入ってたけど、また無断欠席だわ」

 ぼんやりと口にしたら、すぐそばから返事があった。

「いいじゃないですか。それが許されるんですから」

 そう言ったのは、レイド伯爵家の執事アサギだ。休んだリリアが、ほんの少しだけしか飲まなかった紅茶を片付けている。

「とはいえ、まさかこのタイミングで、婚約破棄の手紙を送り付けるとは思いませんでした。旦那様、これ知ったら卒倒しそうじゃないですか?」
「それくらいなら、もう当事者の自分達で決められるわ。あと数ヵ月で、どっちも十六歳になるし。だから、まずあいつに送ったの」
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