強引なキミに振り回された結果、恋に落ちてしまいました。



「あの、」


「……わぁっ、びっくりした。どうしたの、七瀬さん」



そんなに驚くこと?


なんて疑問を抱きつつも、わたしは続ける。



「さっきもらったシフトなんだけど、わたしの名前が2つ入ってて……」


「あぁ、そのことね!」



わたしが話を切り出すと、すぐに忘れていたことを思い出したように口を開いた。



「クラスの人数が微妙な感じで人手が足りなくて、ほら、七瀬さん希望ないみたいだったから入れさせてもらったの」



……?

意味がわかんない。



確かにわたしたちのクラスの人数は奇数だから、綺麗に半分に分けることはできない。


でも1人の誤差くらいどうにでも……



「七瀬さん1人で学祭まわるとか寂しすぎだし、それならクラスで仕事してた方が楽しいんじゃない?」



学校祭委員の子と一緒にいた子がクスクスと笑いながらそんなことを呟いて、近くにいた子たちも話が聞こえていたのかつられて笑っていた。


明らかにバカにされていることはわかっているんだけど、納得してしまったわたし。


確かに1人でいたって寂しくフラフラするか、人気のないところで大人しく時間を潰すかのどちらかしかない。


それなら一日中仕事をしていてもいいのかも。





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