【完】イミテーション・シンデレラ
お母さんに呼ばれて、静綺のお父さんとお兄さんがやって来る。 これまた驚いた。
静綺って美形一族なんだ…。
お父さんはダンディーだけど、若い時相当モテただろう。 お兄さんも爽やか系のイケメンだ。 ふたりとも背がとても高い。
静綺の面食いはもしかしたらお母さん譲りかもしれない。自分では面食いではないと言い張るのだが、真央を選んでる時点でもう…
「知ってる~?大滝昴くん、この間の連続ドラマのスリーシーズンに出てたのッ。
静綺の友達なんだって!
すっごいでしょ?!
お兄ちゃんも知ってるでしょ~?」
静綺の母親には、どうやら私の存在は見えていないらしい。 キャッキャとはしゃぎながら、サイン色紙持ってくれば良かった~と浮かれている。
その姿にはお父さんとお兄さんはすっかりと呆れ顔、のようだったが…
ふたりは昴ではなく、私の事ばかりジッと見ている。 つい反射的ににこりと笑って見せる。 アイドル時代の癖は中々抜けきらない様だ。
そしてふたりはひそひそと何やら話を始める。