【完】イミテーション・シンデレラ

お母さんに呼ばれて、静綺のお父さんとお兄さんがやって来る。 これまた驚いた。
静綺って美形一族なんだ…。

お父さんはダンディーだけど、若い時相当モテただろう。 お兄さんも爽やか系のイケメンだ。 ふたりとも背がとても高い。

静綺の面食いはもしかしたらお母さん譲りかもしれない。自分では面食いではないと言い張るのだが、真央を選んでる時点でもう…

「知ってる~?大滝昴くん、この間の連続ドラマのスリーシーズンに出てたのッ。
静綺の友達なんだって!
すっごいでしょ?!
お兄ちゃんも知ってるでしょ~?」

静綺の母親には、どうやら私の存在は見えていないらしい。 キャッキャとはしゃぎながら、サイン色紙持ってくれば良かった~と浮かれている。

その姿にはお父さんとお兄さんはすっかりと呆れ顔、のようだったが…

ふたりは昴ではなく、私の事ばかりジッと見ている。 つい反射的ににこりと笑って見せる。 アイドル時代の癖は中々抜けきらない様だ。

そしてふたりはひそひそと何やら話を始める。

< 250 / 265 >

この作品をシェア

pagetop