東京ヴァルハラ異聞録
「そんな事は……させない!!俺達を奴隷にするだと!?お前達にそんな権利などない!!」


折れた武器を振り、伊良に襲い掛かる橋本。


だが、その攻撃は容易にミョルニルで受け止められ、殴り倒されてしまう。


「俺達にそんな権利はない……か。じゃあ、誰の権利で俺達は南軍を破壊された。より強い者が弱い者を蹂躙するのがこの街の理だろう。俺達だって、より良い条件で生きる事を求めている。それはお前達も一緒だろう?」


「くっ……だとしても!お前達は共存の道を歩もうとしなかったのか!?根本的な問題を解決しようとせずに、楽な方へと逃げているだけだろう!」


「……橋本と言ったか。人間はそれほど強くはないんだよ。自分の力ではどうしようもない事態に直面した時、逃げてしまうのは当然だろう?人間なんてそんなもんだ。だからお前ももう寝ていろ。立てば殺すからな」


地面に伏せている橋本を見下ろして、伊良が冷たく言い放つ。


しかし、それでも橋本は立ち上がった。


「俺は……どんな苦境に立たされれても、どんな絶望の中にあっても武器を振るって道を切り開いたやつを知っている。一人は西軍最強の男。もう一人は……その意志を受け継いだ高校生だ!」
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