東京ヴァルハラ異聞録
伊良の恐怖は大きくなった。
自分には絶対に勝てないとわかっているはずなのに、どうしてこいつは立ち上がれるのだと。
殺すと言ったのは嘘ではない。
そうとわかるように殺意も込めたし、橋本自身もわかっているはずだ。
「だから……俺がここでテメェの命欲しさに諦めたらよ!!二人に顔向けが出来ねぇだろうが!!俺は橋本宗介だ!!俺が生きている限り、ここから先は行かせねぇっ!!」
「ほ、本気か……こいつ」
普段、伊良は、あまり感情を表には出さない。
自分より強い人間はいないと思っていたし、苛立っても悲しんでも、ミョルニルを放り投げれば敵を容易に殺す事が出来たから。
旨いものを食べ、寝たい時に寝る。
そんな伊良だからこそ、感情を剥き出しにして、勝てないとわかっている相手を前にしても退かないこの男が理解出来なかった。
理解出来ないというのはどうにも不快で、伊良はそれを打ち消したいと強く思った。
「だったら死ね!!」
ミョルニルを振り上げて、それを橋本目掛けて振り下ろした時だった。
その攻撃は空を切り、その場所に橋本の姿はなくなっていたのだ。
何が起こったと、伊良は辺りを見回したが、橋本は地上ではなく宙に浮いていた。
自分には絶対に勝てないとわかっているはずなのに、どうしてこいつは立ち上がれるのだと。
殺すと言ったのは嘘ではない。
そうとわかるように殺意も込めたし、橋本自身もわかっているはずだ。
「だから……俺がここでテメェの命欲しさに諦めたらよ!!二人に顔向けが出来ねぇだろうが!!俺は橋本宗介だ!!俺が生きている限り、ここから先は行かせねぇっ!!」
「ほ、本気か……こいつ」
普段、伊良は、あまり感情を表には出さない。
自分より強い人間はいないと思っていたし、苛立っても悲しんでも、ミョルニルを放り投げれば敵を容易に殺す事が出来たから。
旨いものを食べ、寝たい時に寝る。
そんな伊良だからこそ、感情を剥き出しにして、勝てないとわかっている相手を前にしても退かないこの男が理解出来なかった。
理解出来ないというのはどうにも不快で、伊良はそれを打ち消したいと強く思った。
「だったら死ね!!」
ミョルニルを振り上げて、それを橋本目掛けて振り下ろした時だった。
その攻撃は空を切り、その場所に橋本の姿はなくなっていたのだ。
何が起こったと、伊良は辺りを見回したが、橋本は地上ではなく宙に浮いていた。