東京ヴァルハラ異聞録
「結城昴の……あの子、一体何者なの?」
バベルの塔を目指すという目的はわかった。
だが、それだけでこれほどバラバラの軍の人間を集める事が出来るのか。
結城昴という子供に、それほどまでに人を惹き付ける力があると言うのか。
月影にはそれがわからなかった。
「私達は東軍に逃れました。そこで、この名鳥さんに保護してもらい、東軍での生活を確保する事が出来ました。だけど、それは一時凌ぎに過ぎません!西軍を制圧しても、その先にあるのはなんだって言うんですか!?この街の、死の連鎖を止めない限り、どこにいたって私達は死と隣り合わせなんですよ!?南軍の皆の事を思うなら、その元を止めなければならないのはわかりますよね!?」
名鳥が月影を説得しているその横で、桜井の説得が続く。
桜井が行っていることは、朝倉にはわかっていた。
西軍を制圧しても憎しみを買うだけで、安息の地にはならないと言う事くらい。
怨念返しの連続で、今よりももっと死が近くに感じられるようになってしまうと。
「それでも……ほんの一瞬の安息とわかっていても、皆に与えたいのよ!!敵に怯えずに眠れる夜を!!」
桜井の言葉を振り払うように首を横に振り、朝倉は武器を構えた。
バベルの塔を目指すという目的はわかった。
だが、それだけでこれほどバラバラの軍の人間を集める事が出来るのか。
結城昴という子供に、それほどまでに人を惹き付ける力があると言うのか。
月影にはそれがわからなかった。
「私達は東軍に逃れました。そこで、この名鳥さんに保護してもらい、東軍での生活を確保する事が出来ました。だけど、それは一時凌ぎに過ぎません!西軍を制圧しても、その先にあるのはなんだって言うんですか!?この街の、死の連鎖を止めない限り、どこにいたって私達は死と隣り合わせなんですよ!?南軍の皆の事を思うなら、その元を止めなければならないのはわかりますよね!?」
名鳥が月影を説得しているその横で、桜井の説得が続く。
桜井が行っていることは、朝倉にはわかっていた。
西軍を制圧しても憎しみを買うだけで、安息の地にはならないと言う事くらい。
怨念返しの連続で、今よりももっと死が近くに感じられるようになってしまうと。
「それでも……ほんの一瞬の安息とわかっていても、皆に与えたいのよ!!敵に怯えずに眠れる夜を!!」
桜井の言葉を振り払うように首を横に振り、朝倉は武器を構えた。