東京ルミナスピラー
「父さんは……俺に戦う術は教えてくれなかった。母さんだって、俺に優しくてさ。戦う必要なんてもうないって思ってたんだ。大好きな家族から愛情をもらって……そして、人を愛するということを教えてもらった。それが間違ってるなんて言わせない! 家族は……俺の誇りだ!」


強く、強く想いを込め、母さんに向かって駆ける。


空気の流れが重い。


殺気が肌を切り刻むように通り過ぎる。


上回れ、母さんの動きを!


「口だけは達者になったか! だがそれで私に勝てると思うな!」


迫る俺に対し、腰を落としてトンファーを構える母さん。


高速で振られたトンファーが、俺の視界の左側から迫ってくる。


考えるより先に左手が動き、トンファーでその攻撃を受け止めた。


ゴンッという鈍い音が耳元で聞こえると同時に、右手の日本刀を斜めに振り上げた。


が、母さんの足が、それを阻むように日本刀を握る手を踏み付けて、動きを止められてしまったのだ。


さらに、母さんの左手のトンファーが俺に襲い掛かる。


回避も防御も間に合わない……だったら!


「うおおおおおおっ!」


俺はさらに一歩踏み出して、トンファーを口に取り出してくわえ、母さんの腹部に頭からぶつかった。
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