東京ルミナスピラー
「ちょこまか動きやがってよ! 大人しく俺に殺られやが……ぶふぇっ!」


男が顔を上げた瞬間、その口の中から分銅の付いた鎖が飛び出して俺に迫った。


「な、なんだ!?」


慌ててそれを日本刀で弾いたけれど、今度は鎖の付いた鎌が、男の頭上を超えて俺に迫って来たのだ。


この武器……鎖鎌!


「真輝斗ぉぉぉっ!」


鎌をトンファーで弾き、この武器の持ち主である真輝斗に向かって駆け出す。


「チッ! 雑魚が不意打ちの役にも立てないのかよ!」


「お前はそうやって味方を殺して! 人をなんだと思ってるんだ!」


「他人なんざ、成り上がる為の道具だろうが! 俺の為に役に立てないやつは死ねばいい!」


グイッと鎖を引き、武器を戻す真輝斗。


ジャラジャラと音を立てながら、分銅と鎌が手繰り寄せられる。


「おい葵! 後ろだ!」


不意の宗司の声に、俺もその言葉が何を意味しているのか気付くことができた。


振り返る余裕もなく、出来る限り身を低くして地面に這うような体勢になった俺の上を、引き戻された鎌が通り過ぎて行ったのだ。


俺が立っていたら、丁度首の辺り。


宗司の声がなかったら、俺の首は地面に転がっていたかもしれない。
< 449 / 1,486 >

この作品をシェア

pagetop