東京ルミナスピラー
勝てば官軍みたいな、そんな言い方は好きじゃないけど、大和田の言う通りかもしれない。


自分の思うように行動するのが一番正しい……か。


何が正しくて、何が間違ってるかがわからないこの街での唯一の正義がそれなのか。


「だったら、俺はお前を殺す。弥生に解放してくれと頼まれた。真輝斗だけじゃない。お前からも解き放ってやる」


少し吹っ切れたような気がして、俺はゆっくりと大和田に向かって歩いた。


一気に距離を詰めることも出来たけど、姿を消すスキルを警戒して。


「良いねぇ! そういう勘違いの正義感、潰しがいがあるってもんだぜ! お前、俺をそこらの雑魚と一緒だと思うなよ?」


ニヤリと笑って、その直後大和田は背景に溶けるように姿が消えた。


目を疑ったけど、本当に消えたんだ。


腰を落とし、武器を構えて全方位に意識を向ける。


俺と大和田を取り囲む人の群れは、とばっちりを恐れてか近付いて来ようとはしない。


足元に転がる真輝斗の遺体。


そして……その横の地面から、微かに何かが擦れるような音が聞こえた。


瞬間、左手のトンファーを振り上げるけど、鉤爪が俺の左肩を掠めた。

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