東京ルミナスピラー
「どうも……お前とは話が噛み合わねぇみたいだな。とぼけてんのか、本当に知らねぇのか。まあ、どっちでもいいけどよ」


吹っ飛んだ鼻があった場所を右手で押さえながら、飛び込むタイミングを計っていた大和田に、苦無と呼ばれる忍者が使うような武器が襲い掛かった。


だがそれは、咄嗟に腕を上げた大和田の鉤爪に弾かれて有効なダメージには至らず、地面に落下して消える。


「あんたに腹を立ててるのは、葵だけじゃないんだよね。敵は三人いるって、忘れちゃダメだろ」


俺の横に歩を進め、ポンと肩を叩いたのは宗司。


あれだけの人に囲まれていたのに、細かいかすり傷くらいでピンピンしている。


本当に強くなったんだな。


宗司をこれほど頼もしく感じたことは、今までにない。


「もう片付いたのか? その割にはまだいっぱい残ってるみたいだけど」


チラリと周囲に目を向けると、俺と大和田を取り囲んでいる人達もまばらとはいえいるし、他にもまだ沢山の人がいる。


「蘭子に任せた。あいつ、やっぱりとんでもなく強いわ。どうやったら中学生の女の子があんなに強くなるもんかね」


なるほど、強い宗司が言うくらいだから、蘭子は本当に強いんだろうな。


だったら、俺は目の前の大和田に集中すればいい。
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