東京ルミナスピラー
「な……若返った!? ずるい! 羨ましい! 何だかわからないけど私も若返りたい!」


千桜さんが若返ったのを見て、悔しそうに地団駄を踏んだ吹雪さん。


目の前でそんな奇跡みたいなことが起こったら、そりゃあそう思っても仕方ないか。


「ふふふ。これは『フラッシュバック』というスキルです。『バベル』か『ヴァルハラ』の人に現れるスキルのようですが……若い頃の僕はちょっと凄いですよ?」


そう言ったかと思うと、次の瞬間千桜さんが四人に増えたのだ。


残像とか、幻覚とかいったものじゃない。


あれは多分、実体!?


「吹雪、本気でやらなきゃ死ぬ」


「そうみたいだね。一人で私達を抑えるってのも、あながち冗談じゃなさそうだね」


あっちは本気になったみたいだけど、こっちはというと……。


「若くてフレッシュなプリティボーイの匂い! すーはーすーはー! ちょっと待ってぇ! 興奮してきたんですけどぉ!」


武器も取り出さずに、俺と宗司の身体をベタベタと撫で回して、匂いまで嗅いでいる始末。


問題なのは、このミモザという人物から全く殺意を感じないから、俺も宗司もどうしていいかわからなかった。
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