離婚するはずだったのに、ホテル王は剥き出しの愛妻欲で攻めたてる
* * *
「梅原さん。あの人、また来てるんですね」
カウンターの中で洗い上がってきたグラスを棚に仕舞っていた私に、料理を運んで戻ってきた麻有ちゃんが声をかけてくる。
「いつも梅原さんがいる日ばっかり。これで梅原さんの出勤日十日連続じゃないですか?」
私は今日も窓際の席にあるキャップの頭に一一瞥をくれ、慄然として唾を呑んだ。
以前私を目で追っていたという四十代くらいの男性を初めて見かけてから、約二週間が経った。あの男性は、あの日以来私の出勤日には必ず店に現れるようになった。
最初はそんなに店を気に入ってもらえたのだとそれほど深く考えていなかったのだけれど、一週間ほどして麻有ちゃんから私が休みの日には一切来店していないと聞いてさすがに驚いた。
そのときはまだ偶然ではという気持ちも残っていたが、昨日警戒心が働くある出来事が起きたせいで私の考えも変わっていた。
「梅原さん。あの人、また来てるんですね」
カウンターの中で洗い上がってきたグラスを棚に仕舞っていた私に、料理を運んで戻ってきた麻有ちゃんが声をかけてくる。
「いつも梅原さんがいる日ばっかり。これで梅原さんの出勤日十日連続じゃないですか?」
私は今日も窓際の席にあるキャップの頭に一一瞥をくれ、慄然として唾を呑んだ。
以前私を目で追っていたという四十代くらいの男性を初めて見かけてから、約二週間が経った。あの男性は、あの日以来私の出勤日には必ず店に現れるようになった。
最初はそんなに店を気に入ってもらえたのだとそれほど深く考えていなかったのだけれど、一週間ほどして麻有ちゃんから私が休みの日には一切来店していないと聞いてさすがに驚いた。
そのときはまだ偶然ではという気持ちも残っていたが、昨日警戒心が働くある出来事が起きたせいで私の考えも変わっていた。