離婚するはずだったのに、ホテル王は剥き出しの愛妻欲で攻めたてる
「君がそばにいてくれて、俺は世界一幸せだ」

 その言葉に、私は激しく胸を打たれる。

 私も悠人さんを幸せにできていたんだ。ずっと、与えてもらってばかりだと考えていたのに。

 どちらの愛情が大きいや、返す、返さないに拘ってしまっていたけれど、悠人さんが幸せを感じてくれている。それが私にとっては泣きたいくらいに嬉しい大切な真実だった。

「私も幸せです。悠人さんの妻になれて本当によかった」

「まつり、愛してるよ」

 目を潤ませる私に、悠人さんが言う。

 今はこれだけでいい。これからゆっくりと時間をかけて、どうやって伝えていけばいいか考えていこう。

「私も愛してます。誰よりもあなたと一緒にいたい」

 これから皆の前で愛を誓う私たちは、先に控室でふたりきり、愛をささやきあった。
< 184 / 204 >

この作品をシェア

pagetop