離婚するはずだったのに、ホテル王は剥き出しの愛妻欲で攻めたてる
私は頭がわずかに揺れる感覚がして、ふいに目が覚めた。
「あれ。私、どうして……」
身体はひどく重だるく、起き上がろうとするとこめかみがズキッと痛んだ。その痛みに顔をゆがめつつ座って辺りを見渡すと、薄暗かった室内が突然明るくなる。
ここはどこ……?
「気がついた?」
眩しさに目を細めながら視線をさ迷わせていた私は、その声を耳にして青ざめた。一瞬にして頭の中がクリアになっていく。
そうだ。私、高城とバーで飲んでいたはずだったのに、どうして眠っていたの?
電話から戻ってきた高城と話をしていたところまでは覚えている。それなのに、途中からまったく記憶がなかった。
見たところ私は大きなベッドの上にいて、高城はそのベッドの脇に座っている。