離婚するはずだったのに、ホテル王は剥き出しの愛妻欲で攻めたてる
 高城の手がするすると身体を滑り、私のトップスのファスナーが開けられた。キスをしたまま、どんどん服が剥ぎ取られていく。

 訪れる解放感と同時に脇腹を直に指でなぞられ、ぞくりと込み上げる快感に私の身体が小さく跳ねた。

 深まるキスに呼吸の仕方もわからなかった。

 ようやく唇が解放されると、私は酸素を求めて荒く呼吸する。初めての感覚に内心ひどく戸惑っていた。この男が相手だというのに反応する自分に嫌悪感を覚える。

 高城によってすべてをあらわにされた私は身を捩り、腕で身体を隠した。しかし高城の手が、それを解いてベッドに縫いつける。

 逃げ出したいくらいの羞恥を感じて、私は顔を背けた。

「まつり。こっちを見て」

 高城の声に、おそるおそる男のほうを見る。優しい面持ちでこちらを見下ろす高城は、私の身体に唇を寄せた。男に触れられるたび、心がすり減っていくような心地になる。

 いつかは慣れていくのかな。
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