魔法に囚われて〜誘拐されて溺愛されてます〜 II
「ユ、ユーゴ様……!」

突然のキスにジュエルは顔を赤く染める。ユーゴは「パーティー、楽しみだけど心配だな」とジュエルを見つめて言った。

「こんなに可愛いジュエルが他の男に狙われないか心配で」

「か、からかわないでください!」

真顔で言うのだから心臓に悪い。ジュエルが慌てて否定すると、「無自覚すぎる」とユーゴにまたキスをされる。

「僕にもったいないくらいジュエルは綺麗で可愛いんだから」

僕の隣から離れちゃダメだよ?と何度も言われつつ、ユーゴにエスコートされてジュエルはパーティー会場へ足を踏み入れる。その途端、主役が登場したことで賑やかだったパーティー会場はさらに盛り上がった。

「ママ!パパ!」

レンが二人に駆け寄り、「レン、挨拶してくれてありがとう」とジュエルとユーゴはレンの頭を撫でる。レンは嬉しそうに笑い、「ご飯もおいしいんだよ!二人も食べて」と言って前国王陛下のもとへ走っていった。
< 29 / 31 >

この作品をシェア

pagetop