片思いー終わる日はじめる日ー
手術室の明かりが消えて。
お医者さんが『大丈夫、手術は無事に終わりました。手遅れにならなくてよかったですね』って笑ってくれて。
ストレッチャーからはみだしそうな麦の素足を見たときに、中井は顔をくしゃくしゃにしてつぶやいた。
「大きく、なっちゃって……」
そしてあたしの肩を抱き寄せる。
あたしは、おずおずと中井の背中に腕をまわして、何度も何度もささやいた。
「センセ、だいじょーぶ。センセ、だいじょーぶだよ。センセ……」
だって、あたしのおでこによせてきた中井の頬は、涙でびしょびしょだったから。
お医者さんが『大丈夫、手術は無事に終わりました。手遅れにならなくてよかったですね』って笑ってくれて。
ストレッチャーからはみだしそうな麦の素足を見たときに、中井は顔をくしゃくしゃにしてつぶやいた。
「大きく、なっちゃって……」
そしてあたしの肩を抱き寄せる。
あたしは、おずおずと中井の背中に腕をまわして、何度も何度もささやいた。
「センセ、だいじょーぶ。センセ、だいじょーぶだよ。センセ……」
だって、あたしのおでこによせてきた中井の頬は、涙でびしょびしょだったから。