片思いー終わる日はじめる日ー
* * *
中間テストが終わった。
中学のときみたいに、成績ベスト50の発表っていうのはなくて。数学と英語の成績だけが教師陣の趣味とかで廊下の掲示板にべスト10として張り出されただけだったけど。
ベスト10がD組のトレンドワードになったのは、あたりまえかと思う。
組、名前、点数。
しっかりと上下に並んでいた、赤根 麦と石川 啓介が。
「また見てんのかよ。見てんじゃねえよ。はがしちまうかな」
掲示板のまえにぼーっと立っていたあたしのかかとを蹴ったのは石川。
「ねぇ。こういうのに名前が載るって、どういうかんじ?」
麦は結果についてはなにも言わない。
教えてもらった応用解が試験に出たとき、あたしの背中をちょっと突いただけで、得意そうにもしなかった。
「なにそれ、皮肉か」石川が、ふん! と大きく鼻息をついた。
「見とけよ。期末は負けねえ」
「…………」
肩をそびやかせて廊下をどすどす歩いていく石川の背中に万感の拍手。
かっこいいよ、石川。
なにひとつ、真剣にがんばれることがないあたしとは大ちがいだ。