【完】今夜も愛してあげる。
湊叶さんの声が震えてる。
きっとすごく自分を責めてるんだろうなと思う。
「……本当は分かってた。
俺が勝手に妬んでたただけで、お前は何も悪くないってこと。
どんな理由があろうが、やってはいけない事をしたのには変わりない。
ほら、さっさと逮捕しろ」
諦めたように両手を前に差し出す。
今回は、湊叶さんも朝哉さんも悪くない。他人と比べてしまう心理が引き金になって起こった出来事。
「…智紗が応じるなら、弁護士を雇って示談にする事ができる」
「………」
「ちゃんと謝罪して、二度とこんな事をしないと誓え。智紗、それでいいか?」
「…はい」
朝哉さんが私に向けて深々と頭を下げた。
「怖い目に遭わせて、申し訳ございませんでした」
「あの……私も、事情を知らないで無神経な事を言ってしまってすみませんでした」