夢みたもの
「私から見れば、ひなこちゃんこそ理想的よ?女の子〜って感じで可愛くて・・・守ってあげたくなっちゃう」

「そんな事・・・」

「それ!その反応!!」

「・・・・?」


突然あたしを指差した美野里さんに、あたしは首をかしげた。

美野里さんは一人ウンウンと頷くと、あたしを見て苦笑する。


「その謙虚な反応!そこにそそられるのよね〜」

「・・・はぁ」

「私はそこが駄目なの。仕事上はね、そりゃぁ大人だから、それなりの対応するけど、プライベートでは地が出ちゃって全然駄目。だから、好きな人に振り向いて貰えないのよねぇ・・・・」


腕を組んで首をかしげた美野里さんに、あたしは同じように首をかしげた。


「でも、美野里さんはそのままで十分魅力的ですよ?」

「やだぁ、嬉しい事言ってくれるわね!」


照れ臭そうに笑った美野里さんは、勢いよくコーヒーを飲み干すと、組んでいた足を解いて立ち上がった。


「さ、そろそろ生地が焼き上がる頃よ?」



颯爽とオーブンに向かった美野里さんは、中を覗き込んで満足気に頷いた。


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