夢みたもの
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『ありがとう 凄く美味しいよ』



向かいのソファに座ったユーリは、そうノートに書いて見せると、再びシュークリームを口に運んだ。



『昔は、お菓子といえば母の手作りだった。だから とても嬉しい』



「良かった。でも、あたしは美野里さんのお手伝いをしてただけなんだけどね」



『それでも、ひなこが作った事に変わりないよ?』



ユーリが僅かに口元をほころばせた事が嬉しくて、あたしは少し照れながら笑い返した。



少しずつで良い

ユーリが昔のように笑ってくれたらと願って、それが少しずつ叶い始めた事が嬉しかった。



「・・・ひなこちゃんの作ったシュークリーム、やっぱり僕は貰えないのかな?」


その声に振り向くと、隣のソファに座って新聞を広げていた崇さんが、新聞の上から僅かに瞳を覗かせていた。

崇さんらしくない、そのふてくされた様子がおかしくて、あたしは思わず苦笑した。


「さっき食べたじゃないですか?それに、美野里さんが今、食事の用意をしてますよ?」

「うん、それはそうなんだけどね・・・」


新聞を畳んでテーブルの上に置くと、崇さんはため息を吐きながらソファに深く座り直した。

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