夢みたもの
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翌日。

いつもの時間に家を出たあたしは、門の処に航平の姿を見付けられず‥落ち込んだまま登校した。


学校が近付くにつれて、自然と足取りが重くなる。

同じ制服の女子生徒が、あたしに視線を投げ掛けては、コソコソと耳打ちをする。

それを横目に見ながら、あたしは何度も息を飲み、ため息を吐いた。



「ひなこ!!」


教室に向かう途中。

声の主を見付けたあたしは、ホッと息を吐いて立ち止まった。


「おはよう 葵」

「‥何 呑気に言ってるのよ!?」


葵はあたしの腕を引っ張ると、他の生徒の視界に入らない壁ぎわにあたしを追いやった。


「‥何、葵?」

「何じゃないわよ!?‥昨日、何があったのか‥ちゃんと説明して貰うわよ?」

「‥‥え?」

「今朝、堤君と一緒に登校していなのは何故!?」


「‥‥それは‥」


あたしが口籠もると、葵は眉根を寄せて声を落とした。


「今朝一番で学校に噂が広まってるわ‥『堤 航平と雪村 ひなこが別れた噂は本当だ。その証拠に、2人が一緒に登校していない』って‥」

「‥‥」


通学の道すがら、注目されていた理由が分かった気がした。

あたしの隣に航平が居ない‥‥

その事が、こんなにも周りに影響を与えるなんて‥。

あたしは、今日何度目か分からないため息を吐いた。



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