夢みたもの
細く、擦れたユーリの声。
毎日毎日‥
声を出す感覚から思い出して‥‥
今は、音階に合わせて声を出せるようになった。
まだ言葉ではないけれど‥‥
まだ‥擦れた音ではあるけれど‥‥
和音に合わせて聞こえるのは、間違いなくユーリの声。
それだけでも、以前に比べれば凄い進歩だった。
「凄いね。声の通りがどんどん良くなってる」
ユーリと場所を交換しながら、あたしは感心して言った。
和音を弾く事はあたしにも出来るから、ユーリが声を出す事に専念出来るよう、最近はあたしがピアノを弾いている。
こんな事しか出来ないけれど、ユーリの力になりたい。
一緒にリハビリを出来る事が凄く嬉しかった。
「やっぱりユーリは凄いなぁ‥」
『ひなこが手伝ってくれるからね』
あたしは苦笑して首を横に振った。
「あたしの力なんて全然‥‥」
『そんな事ないよ』
「だって‥ピアノ弾いてるだけだもん。アドバイスも何も出来ないし‥‥」
『側に居てくれるだけで、凄く心強いよ』
『それに』と続けたユーリは、一瞬、迷うように手を止めてあたしを見た。
「‥‥何?」
あたしが首をかしげると、ユーリは小さく笑って再び手を動かす。
『それに‥‥早く喋れるようになりたいんだ』
毎日毎日‥
声を出す感覚から思い出して‥‥
今は、音階に合わせて声を出せるようになった。
まだ言葉ではないけれど‥‥
まだ‥擦れた音ではあるけれど‥‥
和音に合わせて聞こえるのは、間違いなくユーリの声。
それだけでも、以前に比べれば凄い進歩だった。
「凄いね。声の通りがどんどん良くなってる」
ユーリと場所を交換しながら、あたしは感心して言った。
和音を弾く事はあたしにも出来るから、ユーリが声を出す事に専念出来るよう、最近はあたしがピアノを弾いている。
こんな事しか出来ないけれど、ユーリの力になりたい。
一緒にリハビリを出来る事が凄く嬉しかった。
「やっぱりユーリは凄いなぁ‥」
『ひなこが手伝ってくれるからね』
あたしは苦笑して首を横に振った。
「あたしの力なんて全然‥‥」
『そんな事ないよ』
「だって‥ピアノ弾いてるだけだもん。アドバイスも何も出来ないし‥‥」
『側に居てくれるだけで、凄く心強いよ』
『それに』と続けたユーリは、一瞬、迷うように手を止めてあたしを見た。
「‥‥何?」
あたしが首をかしげると、ユーリは小さく笑って再び手を動かす。
『それに‥‥早く喋れるようになりたいんだ』