夢みたもの
「ユーリなら‥なれるよ」

「‥ホント!?本当にそう思う?」


目を輝かせて顔を近付けてきたユーリに、幼いあたしは一瞬どきまぎしながら、何度か頷いた。


「あたし‥ユーリのピアノ好きだもん」

「ホント!?」

「うん。元気になるよ」


ピアノを弾くユーリは、いつも楽しそうに目を輝かせている。

曲に合わせて体を動かす姿は、まるでダンスをしているように綺麗で‥‥吸い込まれるように魅力的だった。


「嬉しいなぁ‥、ひなこが言うなら、絶対なれる気がする」

「うん、絶対なれるよ」


幼いあたしが笑いかけると、ユーリは嬉しそうに頬を染めて笑った。


「じゃぁ、約束する」

「約束?」

「大きくなったらピアニストになって、ひなこや皆が元気になるような演奏をする」


ユーリはそう言って、右手の小指を幼いあたしの小指に絡ませる。


「だから、ひなこも‥‥ずっとこの家に居てね?」

「‥‥え?」

「ひなこは‥もう僕の家族の一員でしょ?だから、何処かに行っちゃ駄目だよ」

「‥‥」

「大丈夫。僕がひなこを守ってあげる!だから‥」

「‥‥ユーリ‥」

「ずっとずっと‥、一緒に居てね?」


「約束だよ」そう付け加えてゆびきりをすると、ユーリはあたしの頭を撫でて笑った。


「僕、ひなこが大好き」



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