夢みたもの
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あたしが欲しいもの。


必要としてる人。



それは‥‥



「‥‥?」


ぼんやりと目を開けた。

視界に入ってきたのは白い天井。

2本並んだむき出しの蛍光灯。


学校みたいだ。

そう思いながら、鼻につく独特な匂いに眉根を寄せた時。


「ひなこ‥!?」


声が聞こえた。

聞き慣れた声なのに、いつもより少し擦れてる。

あたしは視線を動かして声の主を見付けた。


「‥‥お母さん‥」


「良かった。目が覚めたのね」


ほっとしたように息を吐くと、母はあたしの頭と頬を、改めて無事を確認するかのように撫でた。

その手は少し冷たくて、震えている。

そして、「大丈夫よ」そう繰り返す母の目は涙ぐんでいた。



「‥‥あたし、どうしたの?」

「肋骨の骨折と打撲だって‥」

「骨折‥打撲?」


母の言葉をオウムのように繰り返す。


頭がぼぅっとしている。

自分の置かれた状況が分からない。


あたしは、どうして病院に居るんだろう?

今はいつなんだろう?


「‥‥」


何か大切な事を忘れてる気がする。


大切な何か‥‥



「‥‥ぃや‥」

「ひなこ!?」



記憶が戻ってくる。


サイレンの音

救急車に吸い込まれていくストレッチャー

そこに横たわる見知った人物


‥‥ユーリ!!



「‥‥ぃやだ!!ユーリ!ユーリは‥!?」

「ひなこ、落ち着いて!大丈夫よ!?」

「やっ!ユーリ‥!!」


母があたしを押さえようとする。

でも、それどころじゃなかった。



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