いつか、君と同じ世界を見たい
聞こえてきた内容から察するに、まぁカップルの痴話喧嘩だった__と思ったのだが。
「は?付き合ってたつもり微塵もないんだけど。いつから俺OKしてたことになってんの?勘違いしすぎ。」
____修羅場だった。
付き合ってると勘違いしてる女もやばいけどオブラートに包むこともせずバッサリ言う男もやばい。
「つ、付き合ってない!?私があげたこのピアスだって、喜んで受け取ってくれたじゃん!!」
「いや、喜んでない。てかすぐお前に返したじゃん。」
聖凛にもこんな人いるのかと思いながら巻き込まれないうちに踵を返そうとした時、女の人が何かを投げて、それが飛んできて足元にコツンとぶつかった。
「なにこれ…ピアス?」
手に取ってみるとそれは控えめな宝石のついたピアスだった。
話から察するに、多分あの2人のピアスだと思う。
「さいってい!!」
結局女は涙目になりながら走っていき、すぐに男も何事もなかったかのように行ってしまった。
「…えぇ。やば。」
ただ、この一言だった。
「聖凛にもあんな人いるんだね。まぁそれ早く捨てちゃってさっさと帰ろう。」
綾菜は私の持つピアスを指差して言った。