いつか、君と同じ世界を見たい
また私たちの間に沈黙が訪れるけど、それは案外すぐに破られた。
「華菜、だっけ。昨日のことなんだけど…。」
彼が昨日名乗っていた名前を覚えていたことにまず驚いた。というか、聞いていたことに。
「あの、昨日はごめんなさい。説教みたいなことして。」
何か言われる前にとりあえず私はすぐに謝って返事をどぎまぎしながら待った。
「…いや。別に謝って欲しいんじゃなくて。」
彼の声が意外と優しくて、ちらりと横目で彼の顔を見てみると、昨日みたいな怖い顔はしてなくて。
「ちゃんとあれ、今日返してきた。んで断ってきたから。」
「え?あ、はい…。よかった…です?」
もっとピアスを押し付けた文句とかを言われると思っていたのに想像と違って曖昧に返事をしてしまった。