おうちかいだん
ガタガタと震え、あれは何だったんだと考え続けることで、気が狂いそうになるのをなんとか防いでいた。


頭からシャワーを浴び、身体全体を清めるように。


お風呂場に来て、不思議に思ったことがある。


何者かに……恐らく私が見た、吊り下げられている女の人だと思うけど、その人に掴まれていて血がべったりと付着していたと思われていた髪の毛は、血なんて全く着いていなくて。


化膿して痛みさえ感じていた傷口も、切れてはいるものの膿も出ていなかったのだ。


私の見間違い?


いや、確かに私は化膿しているのを見たし、どんどん悪化しているのを感じた。


それなのに、今見てみるとなんてことはない。


ただ、浅い切り傷があるだけだ。


「もうわけがわからない。何だっていうのよ……」


傷が悪化していないのは良いことだけど、だからと言って部屋に戻りたいとは思えないよ。


こんなことになるってわかっていたら、部屋をあそこにしたいなんて言わなかったのに。


お母さんは何も知らないのかな。


とりあえず、今、私が考えなければならないことは、この後どうすればいいかということ。


自分の部屋だから戻るべきか……それとも別の部屋で眠るか。
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