おうちかいだん
この物置の中に入る為か、電話の横に懐中電灯が置かれている。


今、階段を通ることが怖くてたまらないのだから、何が起こっているのか、その理由の一端でも判明すれば少しはマシになるのかな。


いや、そうじゃない。


この不可解な出来事は私にだけ降り掛かっていることで、私が解決しなければこの先ずっと続くことなのだ。


誰も助けてくれない。


安心して暮らすためには、原因を突き止めて二度と起こらないようにするしか方法がないんだ。


「よ、よし……」


私は電話の横の懐中電灯を手に取り、スイッチを入れると電話の下にある扉をゆっくりと開けた。


瞬間。










ぶわっと物置の中から生ぬるい風が頬を撫でるように吹き付けた。


気持ち悪い。


真っ先に思ったのはそれだった。


夜が明けたばかりで、廊下ですらまだ薄暗い状況。


物置の中は……物は少なめで、奥の方まで光を当てることが出来た。


階段の内側が見える。


埃まみれで汚いけれど、やっぱりここは階段の下に繋がってたんだ。


と、確信したその時だった。


暗闇の中、階段の下に、振り返って私を見た不気味な顔が懐中電灯で照らし出されたのだ。
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