おうちかいだん
私は……階段を下から見上げていた。


この階段は怖くてたまらない。


近寄りたくもないけど、何となくわかったことがあったから。


「あの幽霊は……足を切って転ばせようとしてたんだ」


なぜそんなことをしようとしていたのか。


これは私の仮説でしかないけれど、もう1人の幽霊がその謎を解く鍵だと考えていた。


「口が裂けてて、何かが刺さった女の人……鎖の音。そして私が見た夢」


偶然とは思えない、この階段に関係することを集めると、ひとつの答えが浮かび上がった。


幽霊が足を切って、転がり落ちると先端が鋭い金属のフックが待ち構えている。


それが口に突き刺さって……吊るされるような形になったんじゃないかって。


だとしたら……あの幽霊が望んでいるのは、私も同じ目に遭うことなの?


私も吊るされて死ぬまで……この恐怖は続くというの?


「冗談じゃないよ。それに、フックなんてどこにもないじゃない」


2階の壁に、フックを吊るす為のリングはあるけど、それだけしかない。


つまり、どれだけ足を切られたとしても、私が死ぬことはない。


逆を言えば、永遠に足を切られ続けるということなのだろうか。
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