おうちかいだん
おじいちゃんが部屋に入ってくるのを、三面鏡の左側の鏡を動かして確認する。
身体の向きを変えてもいいけど、せっかく三面鏡があるのだからと、なんとなくそう思ったから。
「ミサちゃん、おるんじゃろ? 開けるぞ」
部屋の外からおじいちゃんの声がして、襖がゆっくりと開かれる。
おじいちゃんが部屋に入って来るんだろうなと、鏡を見ながらそう思っていたけれど……私は、おじいちゃん以外のモノもこの部屋に侵入しようとしているということに気付いてしまった。
入口の横。
お母さんのお布団が入れられている押し入れが、鏡の中でスーッと開いて。
そこから、表情のない、真っ白な顔の女の人が、転がり落ちるように飛び出したのだ。
「ひっ! な、何!? ミサ、何かいる!」
私がそう声を上げると、ミサは押し入れの方を向いて、驚いたような表情を浮かべた。
「わ、わからない……何なのよ!」
ミサが慌てる声なんて聞いた事がなかったから、私は思わず顔を押し入れの方に向けたけど……押し入れは閉まったままで、鏡の中だけで起こっていることだというのがわかった。
おじいちゃんが私を見て、嬉しそうに部屋の入り口に立っているだけで、他には何もいなかった。
身体の向きを変えてもいいけど、せっかく三面鏡があるのだからと、なんとなくそう思ったから。
「ミサちゃん、おるんじゃろ? 開けるぞ」
部屋の外からおじいちゃんの声がして、襖がゆっくりと開かれる。
おじいちゃんが部屋に入って来るんだろうなと、鏡を見ながらそう思っていたけれど……私は、おじいちゃん以外のモノもこの部屋に侵入しようとしているということに気付いてしまった。
入口の横。
お母さんのお布団が入れられている押し入れが、鏡の中でスーッと開いて。
そこから、表情のない、真っ白な顔の女の人が、転がり落ちるように飛び出したのだ。
「ひっ! な、何!? ミサ、何かいる!」
私がそう声を上げると、ミサは押し入れの方を向いて、驚いたような表情を浮かべた。
「わ、わからない……何なのよ!」
ミサが慌てる声なんて聞いた事がなかったから、私は思わず顔を押し入れの方に向けたけど……押し入れは閉まったままで、鏡の中だけで起こっていることだというのがわかった。
おじいちゃんが私を見て、嬉しそうに部屋の入り口に立っているだけで、他には何もいなかった。