おうちかいだん
この日は、なんとか頭を洗ってお風呂から上がった。


今まで、怖さを感じたことはあっても、あんなにはっきりとおかしな物を見たのは初めてだ。


私は小さい頃から、おかしな物が見えたりいない人が見えたりするから、お風呂場で目を瞑ると……って話を聞いた時、嫌な予感がしたんだよね。


今まで平気だったのに急に怖くなるのは、そう意識をしてしまっているからで、大きくわけて2つに分かれる。


気にしすぎて、なんでもないことまで怖く感じてしまうというのがひとつ。


もうひとつは、今まで意識していなかったのに、意識してしまったことでそこにいる何かに気付いてしまったというもの。


なんて……お風呂場に限らず、どこでだってそれは起こり得ることだ。


単純に、水場はそれが起こりやすい。


ベッドに潜り込んで、そんなことを考えながら私は眠りに就いた。


小さい頃からおかしな物を見ていても、怖いものは怖い。


特に、自分に危害を加えようと迫ってくるものは。


眠りに落ちながら考えることは、これから先、お風呂に入るをどうしようということだった。


どれだけ気を付けていても、不意に目を閉じることがあるなら、怖くてたまらないから。


こんな経験をしてしまった以上、もう何も考えないというのは不可能だ。
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