おうちかいだん
~翌日~


あれから、学校でもずっと考えるのはお風呂のことだった。


いかに目を瞑らずに頭を洗うか、顔を洗うかということばかりを考えて。


またシャンプーハットを買うか、水泳のゴーグルをつけて頭を洗うかと、真面目に検討したくらいだ。


だけど無駄遣いをしすぎて今月のお小遣いはもうないからシャンプーハットなんて買えないし、ゴーグルをつけようとしても、つけるときに目を瞑ってしまうかもしれないんだよね。


そしてなにもいい考えが思い浮かばないまま、今日もお風呂の時間がやってきた。


入る前から完全に昨日のことを考えていて、目を瞑ってしまえば完全に変なものを見てしまうことは容易に想像できた。


それでもどうしてこの時間にお風呂に入るかと言われたら、朝に入ろうが夜に入ろうが、目を瞑ってしまえば同じだったから。


何かが私の背後にいるし、幾度となくそれを繰り返して、しびれを切らしたのかもしれない。


私にそれを見せる為に。


「でも、今日は絶対に大丈夫なんだから」


そんなに怖ければ入らなければいいのにと、友達は私をバカにしたけど、そうじゃないと私は思う。


じゃあ、もしもこれがトイレだとしたら、怖ければトイレに行かなきゃいいのにと言うだろうか?
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