捨てられ幼女は最強の聖女でした~もふもふ家族に拾われて甘やかされています!~
「戒めの薔薇。絶望の花びら。かの者を封ぜよ。咲く前に散る蕾のように」
その瞬間、空中に薔薇の文様が浮かび上がった。
淡い光を放つ紅色の印は、まるで意思を持つかのように私に迫ってくる。
「ひっ……やめ……」
慌てて逃げようとするも、狭い牢の中では隠れる場所すらない。
それは、私に触れた瞬間、棘だらけの茨を伸ばして右腕に絡みついた。
途端に、耐えきれないほどの激痛に見舞われ、悲鳴を上げてその場に蹲る。
「あああああああああっ……!」
痛みに喘いでいる私を、妹はただただ無言で見下ろしている。
肌の下を虫が這いずり回っているような感覚がする。耐えきれずに妹へ手を伸ばすが、彼女は深紅の瞳に仄暗い色を宿して薄く笑んでいるだけだ。
「ローゼマリー! ローゼマリー、どこにいるんだい!」
すると、階上から優しげな声が聞こえてきた。――お養父様だ!
その瞬間、空中に薔薇の文様が浮かび上がった。
淡い光を放つ紅色の印は、まるで意思を持つかのように私に迫ってくる。
「ひっ……やめ……」
慌てて逃げようとするも、狭い牢の中では隠れる場所すらない。
それは、私に触れた瞬間、棘だらけの茨を伸ばして右腕に絡みついた。
途端に、耐えきれないほどの激痛に見舞われ、悲鳴を上げてその場に蹲る。
「あああああああああっ……!」
痛みに喘いでいる私を、妹はただただ無言で見下ろしている。
肌の下を虫が這いずり回っているような感覚がする。耐えきれずに妹へ手を伸ばすが、彼女は深紅の瞳に仄暗い色を宿して薄く笑んでいるだけだ。
「ローゼマリー! ローゼマリー、どこにいるんだい!」
すると、階上から優しげな声が聞こえてきた。――お養父様だ!