捨てられ幼女は最強の聖女でした~もふもふ家族に拾われて甘やかされています!~
「あなたのローゼマリーはここにおりますわ!」
上機嫌で答えた妹は、急ぎ足で地下を後にした。
唯一の明かり取りの格子窓から、外の声が漏れ聞こえてくる。
ローゼマリーの嬉しそうな声。どうやら、お養父様と妹が合流したらしい。
「捜したよ。どこに行っていたんだい? 心配してしまった」
「ちょっと散歩をしていただけよ。それでなんのご用かしら」
「美味いケーキがあるんだよ。かわいいひとり娘と一緒に食べようかと思って」
「素敵! じゃあ、お庭で食べましょう。こんなに天気がいいんだもの!」
「もちろんだ。メイドに支度をさせよう……」
ふたりの声が遠ざかっていく。
私は冷たい石の床に転がったまま、浅い息を繰り返した。
「お養父様……」
弱々しい声で呼んでみても、その声には誰も応えてくれない。
「……どうして? どうしてなの……」
私の腕には、妹の魔法によってくっきりと痣が浮かび上がっていた。
上機嫌で答えた妹は、急ぎ足で地下を後にした。
唯一の明かり取りの格子窓から、外の声が漏れ聞こえてくる。
ローゼマリーの嬉しそうな声。どうやら、お養父様と妹が合流したらしい。
「捜したよ。どこに行っていたんだい? 心配してしまった」
「ちょっと散歩をしていただけよ。それでなんのご用かしら」
「美味いケーキがあるんだよ。かわいいひとり娘と一緒に食べようかと思って」
「素敵! じゃあ、お庭で食べましょう。こんなに天気がいいんだもの!」
「もちろんだ。メイドに支度をさせよう……」
ふたりの声が遠ざかっていく。
私は冷たい石の床に転がったまま、浅い息を繰り返した。
「お養父様……」
弱々しい声で呼んでみても、その声には誰も応えてくれない。
「……どうして? どうしてなの……」
私の腕には、妹の魔法によってくっきりと痣が浮かび上がっていた。