【完】黒薔薇の渇愛




やっぱり怖くて上手く言えない。
けど、れみ子には伝わったみたい。


次の瞬間、伸びてきたれみ子の手が私の胸ぐらを掴み
イスを膝裏で引く無愛想なイスの音を鳴らせながら無理矢理立たされる。



「てめぇ……っ、男に守ってもらったからって調子のってんじゃねーぞ!?」


「……っ」


桜木のことを言われてることは分かってる。

でも、どうして
いつも私をバカにしてるれみ子が
ここまで冷静さを失うほど怒ってるんだろう。



今にも殴りかかってきそうなれみ子。


注目の的となった今、教室中がザワつきはじめる。



すると。



「れっ、れみ子落ち着きなよ!!」


「そーだよ!!"優理花さんの男"、敵に回すのはさすがにやばいって!!」


いつも便乗ばかりの取り巻きふたりが
慌ててれみ子を押さえつける。


れみ子に忠実なふたりが、れみ子を止める側に入ることがただでさえおかしいのに……。


そんなことよりも気になるのは。


いま、"優理花さんの男"って言った……?


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