【完】黒薔薇の渇愛




金髪男の言葉に、優理花さんの眉がつり上がる。



「黙って。
 別に桔梗はその女のこと気に入ってるわけじゃないから。
 飽きたら捨てられるただのオモチャよ。」



ソファに座るふたりの男につめるよう顎で指示し、優理花さんも腰を下ろすと
さっそく空のコップに酒の匂いがここまで漂ってくる飲み物を注ぎ飲み始める。



「ゆ、りかさん……なんで」


一度会っただけ、なのに。


なんでこんなことするんだろう。


ていうか、まさか私を拉致るよう男たちに指示したのが優理花さんだったことに
驚きと戸惑いと……悲しさでいっぱいになる。


『なんで』と問いたいこの気持ちは、優理花さんに届かず。


彼女は泣いてる私を見て、足を組みながら見下す様に笑った。



「自分が桔梗の特別になれたって勘違いしてるバカ女って、今までいっぱい見てきたけど」


「……」


「まさか、あんたみたいな地味女まで自惚れはじめるなんてね」


「……」


「痛い目合わないといけないバカ女のなかに、あんたが今から含まれるってだけの話よ」


「……っ」


「知らないしうちに……私から桔梗を横取りしようなんて、そんなの絶対許さないから」



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