【完】黒薔薇の渇愛



ひどいと思う。


優理花さんの歪んだ愛情のせいで、他の子まで巻き添えをくらって。


桜木のこと……真剣に好きだった子だっていたはずなのに。


それなのに、どうして。

今の言い方だと、桜木は"助けていない"って言ってる様なものだ。



「……"最初"はただ脅すだけで、女の子に手を出してなかったって、風の噂で俺は聞いていたよ。」


「……」


「けど、エスカレートした"この子"たちは、いつの間にか本当に女の子たちを美味しく頂いてたこと……俺が最近知ったなんて言ったら、君信じてくれる?」


「……っ」


「仮に知ってたとしても……俺は自分の"モノ"や身近な人間にしか興味ないから、助けたかも分かんない」


「……でもっ、桜木は優しいから……知ってたら助けたかもじゃん」



拳を握って、今まで桜木が助けてくれたことを思い出せば、自然と口に出していたその言葉に。


桜木はピクッと耳で反応した。


元々真っ黒で底が見えないから彼の目が、より一層闇に染まった様に見えて、身体が動かなくなる。




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