俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~

そして、黒い羽根と雷はまた衝突する。

互いの圧がぶつかり合っているせいか、盾となっている雪だるま結界が圧を受けてビリビリと震えていた。



「…もう、何も奪わせない!」



神威さんの声を聞いて、美奈人は同意するように頷く。



「…俺もそう思うわ」



そして、へへっと笑う。



「…あいつらにしたら、この世界は間違いだらけの世界かもしれない。でも…」



思いは…『正義』はぶつかり合う。



「ここは俺たちの住む世界。いつまでもみんなで、ただ笑っていたいから。だからせめて、手の届く範囲のものは護りたい」



な?と、同意を求められて、反応をすぐに返せなかったが。

俺も、そう思う。



何が正しくて何が間違ってるか、わからない。人は正しくなれない生き物なのかもしれない。

でも…人には護りたいものがある。

それが、正義といえるんだろう。



「そうだな…」

「てなわけで!…びわたん?社会見学だぞー?びわたんもいずれは【神童】になるんだからなー?パイセンの戦い方、しっかり見とくんだぞーぅ?」

「………」
< 103 / 541 >

この作品をシェア

pagetop