俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~
そして、黒い羽根と雷はまた衝突する。
互いの圧がぶつかり合っているせいか、盾となっている雪だるま結界が圧を受けてビリビリと震えていた。
「…もう、何も奪わせない!」
神威さんの声を聞いて、美奈人は同意するように頷く。
「…俺もそう思うわ」
そして、へへっと笑う。
「…あいつらにしたら、この世界は間違いだらけの世界かもしれない。でも…」
思いは…『正義』はぶつかり合う。
「ここは俺たちの住む世界。いつまでもみんなで、ただ笑っていたいから。だからせめて、手の届く範囲のものは護りたい」
な?と、同意を求められて、反応をすぐに返せなかったが。
俺も、そう思う。
何が正しくて何が間違ってるか、わからない。人は正しくなれない生き物なのかもしれない。
でも…人には護りたいものがある。
それが、正義といえるんだろう。
「そうだな…」
「てなわけで!…びわたん?社会見学だぞー?びわたんもいずれは【神童】になるんだからなー?パイセンの戦い方、しっかり見とくんだぞーぅ?」
「………」