俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~
あの全集中暖房の電源パネルを指差しながら、あわあわと騒いでいる。
「おぉっ!そうだった!」と、表情をパッと変えてそこへ駆け寄っていった。
そして、二人で頭を突き合わせるように、液晶パネルを覗き込む。
「…で、ゼロになったらこっち押すの?押すの?」
「そうだど。咲ちゃん、絶妙なタイミングで頼む」
「えっ!絶妙なタイミングって何っ?!」
「早く押しすぎても、外で待機している仲間たちが中に入れんかったら困る。かと言って、あまり時間が空き過ぎたらノー結界状態になるから、店と周辺に被害出るぞ」
「えっ!それ困るよ!そんな重要な役目、美奈人がやってよ!」
「まあまあ」
二人でこそこそと話しながら、どつき合ってる…。
この店に備えられた、現在発動している仲間に応援を求めるアラート付きの結界。
だが、アラートは諸事情により10分しか作動させることが出来ず、それ以降は通常の結界に切り替えるらしい。
その切り替えの際に、アラートを聞きつけてやってきた仲間を中に招き入れて、戦を続行するらしいのだが。