俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~
けど、何の根拠もないのに、美奈人は何故か自信満々で。
「仲間は、来る。大丈夫」
そこは、譲らないようだ。
「…だなんて言ってるうちに、もう五秒前っ!さあ咲ちゃん、腹括れ!…5!4!」
「ええぇぇ!わ、わかったよ!もう!」
重要な任務を課せられた咲哉さんは、半ば自棄糞だ。やれやれ。
フロアの方を横目で見る。
先程と変わらず、神威さんは大剣を振り回して彼と対峙しているが。
…見ただけでもわかる。剣に振り回されてスピードが落ちているのが、素人目でもわかる。
神威さんは、もうボロボロだ。さっきの会心の一撃ともいえる奇襲がダメージだった。
「はい、3!…あ、2!」
ピンチという割には呑気にカウントダウンしとるな。年越しじゃねえぞ。
あぁ、咲哉さんの自棄糞になりたい気持ち、わからないわけでもなくなった…。
…で、仲間。本当に来んの?!
液晶パネルの数字がゼロになる。
「いーち!…咲ちゃん!やったれや!」
「うーんっっ!…ああぁぁ!もう!こうなりゃやけくそ!」