俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~
正直、俺はショックだった。大好きなおじさんのあんな今にも死にそうな痩せこけたまま眠る姿は。
そんな衝撃の事実を簡単に伝えても良いのだろうか。
そう思うと、簡単に口を開くことが出来なかった。
曈真くんも、おじさんが今どうしてるか気にはしてるんだろうけど。
「そゆわけで、なずぽよにヨロシク」
「…うん」
曈真くんは、手を振って先に更衣室を出る。
その後ろ姿をただただ見つめるしかできなかった。
…それから、学校を出て忠晴の迎えの車に乗り込み、なずなのいる病院へと向かう。
なずなのお見舞いには、毎日行っている。
友達とメシを食いに行くとか、他に用事があっても、隙間の時間を見つけて必ず。
だって…付き合いたてホヤホヤのアツアツカップルですよ?一応。毎日顔見たいと思うでしょう。それが普通。
忠晴に予め用意してもらった手土産(ザンギ)を持って、いざ行かん。
病室のドアを静かに開けると、そこには。
「あ、伶士」
「レイシくん?お疲れ様ー」
先客が居ましたとさ。