俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~
…何っ!詳細を言わない!
しかも、言い方、まるでバカ兄貴?
テスト?月末だろう。集中的に勉強するには、まだ時間がある。
思いっきり怪しい。
でも、詳細を語りがらない。
しかし、問答を始められる様子でもない。
それは、伶士の様子が余裕たっぷりで、罪悪感のかけらも感じていないようで。
あまりにも異変過ぎたから、衝撃を受けて戦意を失ったっていうのもある。
『わ、わかりました…』
取り敢えず、ここは引き下がって言いなりとなった。
本日の部活の汚れ物を受け取る。明朝までに洗濯してこいと。明日、練習試合あるからユニフォームプラスで持ってこい、とまで。
「へぇ…場所は?指定されたんでしょ?」
「南郷通沿いにあるマンションでございます。今から案内致します」
「南郷通…誰んちだろ」
「私の伶士さまお友達リストでは、該当する御方が見当たりません。だから尚怪しいのです」
「………」
伶士さまお友達リスト…。
セレブの執事ともなると、そんなもの作らなきゃいけないなんて、執事って大変だわ。
車を走らせながら、話にはまだ続きがあった。