俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~

私がそう言い切ってしまったためか、ヨーテリもそれ以上私を糾弾することはなかった。恐らく呆れているだろう。

それから、ヨーテリは自分の得てきた情報を引き続き語ってくれる。結界のある部屋の番号、その部屋には伶士と女の二人のみであること、家具はベッドのみでテレビすらない、生活感がないということ。

あと…と、言い掛けてヨーテリは顔を上げた。

「どうした?」





これ、たいしたことないはなしかもしれないけど。

あのヤ××ンヤローのくびのうしろから、糸がでてた。

くもの糸みたいな。





「蜘蛛の…糸?」



私が繰り返すと、ヨーテリはワン!と吠える。

首の後ろから、蜘蛛の糸…。

また考え込んでしまったが、それが結論づける結果は何も思い浮かばずにいた。









「なずなさん、どうでしたか?何かわかりました?」




調査結果の報告を受けて、ヨーテリが消えた後、車で待機している忠晴さんのところへと戻る。

車に乗り込んだ後、忠晴さんへと報告をする。

忠晴さんが卒倒しそうな、恐らく只今情事の最中…という関連の話は隠して。
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