俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~

伶士を使って、私を襲わせた時は…あの【傀儡】は繋がっていたか?

いや、【傀儡】も何も、傍に寄り添っていて…。



(あ…)



【傀儡】の仕組みが私の予想通りなら。

伶士を護り、尚且つ一矢報いる事が出来る。

殴り込む絶好のタイミングもわかった。



(…よし)



情事真っ最中の二人はさておき、間取りを目視で確認。

…しかし、目を見張るものがリビングの隅にさりげなく置かれているのに気付く。

黒い羽毛が無造作に積み重なっていて、山となっていた。



あれは…リグ・ヴェーダの羽根?!

そして、予想が現実であることを確信せざるを得ない。

やはり、花魁女郎蜘蛛が伶士にリグ・ヴェーダの羽根を与えていたのか!



目的はやはり、伶士の体内に魔力を充填させることだろうな。

しかし、何で?そんなことをする必要が?!



だが、結論を導く前に、やる事をやってしまわねば。

再び、中の位置状況の確認に戻る。



ベッドのあるリビングから右方向は、キッチン。

本当に何も置いていないので、引き離して放り込むならそっち側…。

来たるべき好機の為に、下準備は必要だ。

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